歯医者さんに行くと「甘い物は虫歯になりますから、やめてくださいね」と、よく言われると思いますが、実は甘い物(砂糖)には、さまざまな作用があります。
甘い物は高カロリーで、子供たちが最も好む味覚のため、肥満を作ります。また、虫歯の直接の原因になります。口の中にいるミュータンス菌が砂糖を分解し、デキストランという水に溶けにくいのりのようなもの、すなわち歯垢(しこう)を作ります。その中で歯を溶かす強い酸が作られ、虫歯になります。
さらに甘い物は、脱水作用があるため胃粘膜を荒らし、胃腸障害を起こします。これは口の中にあめ玉を長い時間入れておくと、ほっぺたがシワシワになり、舌が痛くなることでわかります。これと同じことが胃の中でも起きるのです。砂糖は、消化・吸収が非常に早く、一時的に砂糖の血中濃度が高まり、おなかがいっぱいになったような感じになるので、食事の前に甘いものを食べると、せっかくの食事がとれなくなります。そして、砂糖を体内で分解し、エネルギーに変えるとき、ビタミン B 群を多量に必要とするため、ビタミン不足になりやすいのです。
しかし、砂糖はたいへん重要な栄養源であり、また欠くことのできない味覚でもあります。お子さんの砂糖の必要量は、一日に 14から 20 グラムとされています。これは缶ジュース一本分の砂糖に満たない量です。
甘い物を上手にとって、より良い食生活を送ってください。
お砂糖